- やっていることに満足しているのに、何かストレスを感じる
- このままではいけないと思っているのに、動けない。
- 自分の行動を正当化することで起こる弊害とは?
行動することが大事だ!と言われていますが、その行動の原動力は何でしょうか?人は、何かに違和感を覚えた時に、行動を起こす傾向があります。それは、改善したいというよ急が起こるからです。しかしながら、その違和感は実は、自分の間違った行動を正当化することでストレスを緩和させることを目的としたものになっている場合があります。
このページでは、自分の間違った行動を正当化する認知的不調和について、少し解説しているページです。
目次
認知的不調和と何か?
Wikipediaによると、
認知的不協和とは、人が自身の認知とは別の矛盾する認知を抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された。
となっています。
〇〇だから、〇〇に違いないと思ったことはありませんか?信じていることと、事実にずれが生じる時に起こります。その時、自分の間違いを正すのではなく、事実への解釈を変えることで、自分が感じるストレスを解放しようとします。この心の動きは毎日起こっています。
問題は、矛盾となる部分について、自分で気がつくことは難しく、自分の中で当たり前の解釈として受け取ってしまうことです。当たり前として受け取ってしまった場合、自分で改善することは難しくなるため、その人の心に張り付いて離れないものとなってしまうことがあります。
認知的不調和が起こる例
認知的不調和は、どのような場面で起こりうるのでしょうか?下記に参考としての例をお伝えします。
食べ過ぎてしまう。
毎回の食事の時に、食べ過ぎてしまうことはありませんか?食べ過ぎは体に良くないとわかっていても食べ過ぎてしまうことがあります。食べたいけれど、食べ過ぎは体に悪いという認知的不調和が起こっている例です。そういう状態において、人は正当化しようとします。たくさん食べないと体がもたないとか、たくさん食べることでストレスを軽減している効果があるとか、です。
子供に干渉しすぎてしまう。
大きくなった子供に対して、毎日連絡をしたり、どうしているか気になってしょうがなくなったりする人がいます。子供はもう自立していて、大きくなったのだから干渉するのはよくないと思いながらも、連絡をしてしますケースです。そういう状態において、自分の子供なんだから、心配して当然だ、とか、私が面倒をみないとダメにきまっているなど、考えることで、ストレスを軽減しようとします。
予約が取れないサービスに固執する
予約が取れないサービスだから、絶対に良いサービスに決まっていると思いながら、何度も予約を取ろうと待ち続けたことはありませんか?何度も電話をかけたり、ウェブサイトを見て、予約ボタンとにらめっこし続けることです。これだけ予約が取れないのだから、良いサービスに決まっていると思うことで、ストレスを軽減しようとするケースです。
認知的不調和の弊害
こだわりを持つということは時には必要なことです。でも、必要のないこだわりは、時には人の時間を奪い、本当に必要とすることができなくなってしまい、悪影響をもたらす可能性があります。
何かを認知することで、行動を起こし、目標達成にエネルギーを注ぐことができます。認知的不調和が起こった時に、人は自分ではわかりませんが、違和感として現れる時があります。
認知的不調和を改善するには?
認知的不調和は、自分ではなかなかわかりにくいです。自分の思い込みに合わせて、事実をねじ曲げてしまう心理状態なので、間違った方向へ行ってしまう可能性を秘めています。何か違和感を感じるときは、認知的不調和の影響を受けている可能性があります。では、どのような心構えをすれば、この認知的不調和を改善することができるのでしょうか?
手に入ったものを肯定する
手に入れたものが、それしかなかった時に、その手に入れたものは、非常に質が高く、他のものとは比べものにならないくらい上質なものと認識することです。手に入ったものに対して、よかった点を強調することで、改善できます。
手に入れられなかったものを否定する
手に入れられなかったものは、本当は必要なものではなかったかもしれないと認識することで、認知的不調和を回避できます。手に入らなかったものに対して、悪かった点を強調ことで改善できます。
まとめ
カウンセリングにおいて、手に入らなかったものへの後悔、手に入れてしまったことへの後悔が人の心をむしばんでいるケースがあります。手に入らなかったのは、自分のせいではないか?と思えば思うほど、毎日毎日そのことを思い出してしまい、悩みに変わります。
心の悩みは非常に複雑です。カウンセラーの方が寄り添うには、非常に苦しい場面もあるかもしれません。認知的不調和を改善し、やらなくても良い反省、やらなくてもよい行動をやめ、本当にやりたいこと、やるべきことにフォーカスできるようにカウンセラーが導いてあげることができたらよいですね。
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